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VOL.286『アレルギー疾患で免疫力が低下している』 [生活]

◆2人に1人がアレルギー疾患
 今や、日本人の2人に1人がアレルギー疾患の時代ですが、日本にアレルギーが登場したのは1960〜1970年代です。当時は高度経済成長期で、工場からの排出ガスや車の排気ガスによる大気汚染が社会問題となっていました。その後、日本人の清潔志向と公衆衛生の改善により、大気汚染の規制が強化され、自然環境や生活環境の改善が進んだため、寄生虫などによる感染症は激減しました。一方で、住宅構造の密閉化が進み、そのせいでダニやカビが増殖し、アレルギーの原因となってアレルギー疾患が急増したのです。これは日本人の体質の弱体化であり、免疫力の低下を示しています。
 本来、体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を攻撃し排除するのが免疫の働きです。しかし、抗菌薬や除菌薬、抗生物質の過度の使用によって、免疫機能が弱体化し、アレルギー疾患となる人が急増したのです。アレルギー疾患には花粉症やアレルギー性鼻炎・アレルギー皮膚炎・アトピー性皮膚炎・気管支喘息・食物アレルギーなどがあり、発現には個人差があります。しかし、いずれのアレルギー発症にも根底には免疫力の低下があるのです。

◆免疫力の低下
 今日、日本人は最も清潔志向の強い国民で、世界一免疫力が低下した国民であると言えます。抗菌薬・除菌薬・抗生物質の過剰使用によってウイルスが耐性を持ち、生き延びて増殖しやすくなっているからです。その証拠が院内感染で、最も怖いのが老人ホームや介護施設での感染です。入居者のほとんどは高齢者で、免疫力が極端に低下している状態のため、感染すれば重症化し、死に至る可能性が高くなります。過去に日本ではウイルス感染者にも抗菌薬や抗生物質を治療薬として使用していました。これらの薬は細菌には効果がありますが、ウイルスに対しては効果がありません。また、それらの薬剤を家畜や養殖の魚の餌にも使用してきました。その目的は病気の予防と成長の促進です。現在、薬剤耐性菌が最も多い国は中国で、ついでインドとなっています。日本ではアレルギーの増加によって薬剤の使用量が減りましたが、免疫力は最も低い国民のままです。アレルギー疾患の改善や薬剤耐性菌の脅威から身を守るためには免疫力を強化するしかありません。
 通常、田舎に住む人より都会に住む人の方がアレルギーになりやすく、しかも、都会では15歳以下からの発症率が高く、特に花粉症の低年齢化が進んでいます。1960年以前の人はスギ花粉を吸い込んでも花粉症にはなりませんでした。アレルギーは体質を変えなければ改善しません。そのためにまず変えるべきは飲み水です。身体は60〜70%が水分でできています。幼児に至っては80%以上が水分です。体内の水は血液やリンパ液として循環し、栄養素や酸素を運び老廃物を排出します。体温や体内の浸透圧を常に一定に保ち、細胞間の乱れをチェック調節してバランスを整えます。体質を変えるのも水です。ミネラル成分を豊富に含む自然水や天然水で、弱アルカリ性(pH7.5以下)で酸化還元力を持つものが最適です。ミネラル成分では特にケイ素・カルシウム・マグネシウムが重要で、これらは細胞膜を強くする働きがあります。細胞膜が丈夫であれば炎症を抑えられます。水溶性のケイ素は体内のコラーゲン生成を助け、免疫機能であるNK細胞の働きを活性化します。

◆免疫力を上げて感染症を防ごう
 感染症を防ぐために石鹸で手を洗うことは大切ですが、皮膚には常在菌がいて弱酸性のバリアでウイルス感染を防いでいるので、薬用石鹸を使用すると皮膚常在菌まで減らしてしまい、ウイルスが付着しやすくなります。頻繁に薬用石鹸で手を洗うと弱酸性のバリア力が低下してしまいます。
 新型コロナウイルスの感染症を防ぐには、ケイ素やカルシウム・マグネシウムなどのミネラル成分が豊富な弱アルカリ性の水を飲んで、体内の水分バランスを整え、免疫力を上げることです。水分量を増やして細胞粘膜の間隔を無くすことでウイルスの侵入が防げます。また、細胞間の間隔を塞ぐことは、タンパク質による抗体産生を防ぎアレルギー発症の予防にもなります。

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