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VOL.290『赤色がもたらす健康維持の極意』 [健康]

◆赤パンツのパワー
 近年、東京の巣鴨は高齢者に人気となっています。かつてはお年寄りが集まる場所ではありませんでしたが、いつの間にか『おばあちゃんの原宿』と呼ばれるようになり、元気な高齢者の若返りの街として大勢集まるようになりました。巣鴨へは都電を使って、有名なとげぬき地蔵にお参りに行くのがお決まりですが、とげぬき地蔵の近くにマルジという洋品店があります。創立は昭和27年(1952年)で当時は10坪ほどの店でした。寅さんの映画でもよく使われた洋品店で、昭和からバブルが弾け、世界が混沌として平成の時代へと変わっていっても、マルジ洋品店は変わらずに巣鴨で幸福を生む店を目指し、現在では地蔵通りに4店舗を構えています。1号店と2号店は婦人衣料品、3号店は紳士衣料店、4号店は世界初の赤パンツ専門店です。赤パンツ専門店には男女大人用、子供用などさまざまな赤パンツが店のいたるところに並べられ、その迫力に圧倒されます。特に人気なのが自分の干支が入った赤パンツで、そのパンツをはくと元気になり、幸せがもたらされるといいます。実際、赤パンツを買いに来た人に確かめてみると口々に本当であると言います。どうやら赤パンツは知られざるパワーを秘めているようです。

◆赤色の持つパワー
 赤い色が人に対してどのような影響を与えるのか、この変な疑問を医学的に検証してみました。最近は大きな経済効果をもたらすご当地キャラクターが登場し話題になっています。熊本県ではくまモンが大人気で熊本産の宣伝商品には必ずくまモンが印刷されています。このくまモンの人気の秘密は赤い色にあるといいます。くまモンの生みの親であるグッドデザインカンパニーのアートディレクターによれば、日本で人気が出るキャラクターには必ず顔に赤い丸がついているのだそうです。ピカチュウやドラえもん、アンパンマンなど有名なキャラクターにはみんな顔に赤色の丸が付いています。
 また、イギリス・ダラム大学では、オリンピックでのボクシングやレスリングなどの試合を調べて研究した結果、赤サイドの方が青サイドより10〜20%ほど勝率が高いことがわかりました。つまり、赤色のユニフォームやプロテクターを身につけると勝率が高まると言うわけです。赤色はスポーツの分野だけでなく、労力や知的作業にも強く影響を与えます。文章でも重要事項を赤色にすると、記憶に残りやすく成績の向上にもつながります。
 一方、赤い色は心理的に回避的な傾向を産み、警戒心を高めることが分かっており、極度の集中力が要求される場合には赤色が良いと言われます。アメリカのトランプ大統領は重要な場面では常に赤色のネクタイをして登場します。赤色は赤信号、警告のサインとして世界中で共通して使われています。
 イギリスのサンダーランド大学での赤色と男性ホルモンの関係についての研究では、好きな色で赤色を選んだ学生は青色を選んだ学生に比べて男性ホルモンのテストステロン値が高いという結果が出ました。赤パンツを求める巣鴨の高齢者が元気なのはテストステロンなどのホルモン分泌が増えるからではないでしょうか。パンツに限らず赤色のグッズ(下着や身につけるもの)や赤色のスポーツカー・自転車・オートバイに乗る人はテストステロンの分泌量が増えるという実験結果もあります。カナダ・コンコルディア大学の研究では50人ほどの若者に赤い新型ポルシェと青色の旧型自動車を運転させ、1時間前と後に唾液中のテストステロン値を測定した結果、赤い新型ポルシェを運転した人はテストステロン値が急上昇しました。青色の旧型自動車を運転した人のテストステロン値には変化がありませんでした。これは女性に自分をアピールするという刺激を受けた結果と言えるようです。

◆赤色を身につけて健康に
 赤い色は刺激的で、自分を元気に興奮させます。種々の研究結果をみると、血圧や脈拍、体温が上昇し、刺激を受けて興奮します。赤色を身につけることで男性も女性もホルモン分泌量が増加して元気になります。中年以降、おじさんやおばさんになると体型が変わります。そんな時に赤パンツや赤色の下着を身につけるとホルモン分泌が盛んになり、運動することでさらに筋肉量が増してきます。たまには巣鴨に出かけてみて、自分の干支の赤パンツや赤色の下着を買い、身につけてみてはいかがですか?赤色に健康維持の効果があるのか自分自身を試してみましょう。

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