SSブログ

VOL.308『水を飲んで美しく健康に』 [水]

◆水グルメの時代
 近年は水道水を飲まずにミネラルウォーターを買って飲む人が増え、家庭に浄水器を設置する人も増えていて、日本はもはや水グルメの時代に突入したと言えます。
 浄水器には様々なタイプがありますが、主なものは活性炭を使用するタイプで、活性炭に水中の汚染物質や化学物質を吸着させて取り除きます。他に、水中の細菌や微生物を濾過膜(中空糸膜)で除去するもの、電気分解によって酸性水とアルカリ性水に分解するものなどがあります。

◆中空糸膜の働き
 水道水の匂いの原因の一つは水中の残留塩素なので浄水器の塩素除去機能が高いほど匂いは抑えられますが、同時に細菌汚染の危険性は増します。これを克服するのが濾過膜いわゆる中空糸膜です。嫌な味や匂いの元である有機物やカルキ臭を吸着分解して取り除く超マイクロフィルターによって活性炭では除去できない細菌やカビ・病原性微生物・鉄錆・濁りなど超微粒子を除去して美味しい水を供給します。濾過膜は年々進化し、ハイテク繊維膜を使うことで家庭用浄水器の性能レベルが向上しました。これが最近の美味しい水ブームに乗って売れ筋商品となっており『コーヒーの味が全く変わった』などと言われています。
 中空糸膜は化学繊維でできたマカロニ上の糸を0.1〜0.01μmまで引き伸ばしたものが束になったものです。この極小の穴を持つ膜は、ウイルスや細菌・病原性微生物などを遮断し、水だけを通します。この中空糸膜を使用して作られた製品は、有機物や悪臭・種々の細菌なども除去できます。ですからアフリカなどの上水道が整っていない地域で河川の水を飲用に変えることも可能です。三菱レーヨンは中空糸膜でロシアのチェルノブイリ原発事故の現地飲料水用の浄水装置を作り、放射能で汚染された水を飲用に変えてその安全性を証明しました。

◆朝イチで飲む水で朝から美しく
 浄水器でカルシウムやミネラル成分を溶出し、弱アルカリ性の水として美味しく飲める製品もあります。水そのものの作用で健康を増進しようというものです。
 朝の目覚めの水は食欲増進や便通には欠かせません。身体は交感神経と副交感神経の自律神経に支配されており、副交感神経が優位になると身体を静かに落ち着かせます。朝は副交感神経が優位な状態で、その後カラダを活発にさせる交感神経優位に切り替わります。これが水の役割です。副交感神経には鎮静作用がありますが、胃腸の働きを活発にさせます。逆に交感神経は胃腸の働きを抑制するので朝飲む水は一時的に副交感神経を興奮させて胃を刺激し、食欲増進を促します。特に、冷たい水での刺激は食欲を増進させ腸の蠕動運動を起こさせます。この刺激が停滞していた便を直腸に進ませ便意を促すので便秘が解消されます。水には老廃物を排泄する作用や整腸作用があることから寝起きにコップ2〜3杯水を飲むことを習慣にすると皮膚にも良い影響を与えます。水を飲むことで便秘の解消が期待でき、食事量が減ってもお腹が空きにくくなるので肥満防止にもつながります。
 人は加齢とともに新陳代謝が衰えてきますがこれは体内の水分が減っていくからで、老化を予防するにはこまめに水を補給することが大切です。カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を含んだ弱アルカリ性の水を家庭で飲むことができる、水グルメの時代に食生活が豊かになり、自宅で作る料理も美味しくなる、そんな巣ごもり生活も悪くありませんね。

v308.jpg