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VOL .60 『水の役割と健康』 [水]

◆ 体内の水の働き
 ヒトのカラダは、成人で体重の60%強が水分ですが、そのうちの10%が失われるだけで危険な状態に陥り、20%以上失われると死に至ります。
 水は組織や細胞に浸透し、塩分などの電解質やホルモンなどの分泌物を溶解し、食物の消化や、栄養の吸収・運搬、老廃物の排泄など…生命維持に極めて重要な役割を果たし、呼吸や血液循環などにも中心的な役割を果たしています。また、水は生命維持に関わる体温調節にも関与しています。夏には1日に約1000㎖の汗をかき約600カロリーの熱量を体外に放出しています。汗をかかないと感じる冬でも約200㎖の汗をかいて体温の上昇を調節しています。

◆ カルシウムパラドックス
 このように、水はヒトが生きるために絶対に必要なのですが、水であればどんな水でも健康を維持できるというわけではありません。
 水には種々のミネラル成分が含まれています。カルシウムやマグネシウム・鉄・銅・マンガン・フッ素など、21世紀型ビタミンと呼ばれる微量ミネラルが多種多量に含まれている水は健康維持にも良い水といえます。
 一般的に、高齢者はカルシウムやマグネシウムなどの微量ミネラルの摂取が少なく、摂取したカルシウムやマグネシウムの腸管からの吸収が、若者に比べて悪いので、血液中のカルシウムが不足しがちになります。その状態が長く続くと、カラダは副甲状腺ホルモン(PTH)を放出します。これはカルシウムの補給を求めるサインです。その状態がさらに持続すると、自分の骨の中に蓄積していたカルシウムを血液中に溶かし出して補います。一度溶け出し始めたカルシウムは、血液中のカルシウム量が適量になっても、必要量をはるかに超えて血液中に溶け出してしまう「カルシウムパラドックス(カルシウム逆説)」という状態になります。過剰に溶け出したカルシウムは血管壁に付着するため、血管壁は弾力性がなくなって硬くなり、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。また、骨のカルシウム量は減少し、骨はボロボロ・スカスカの状態、いわゆる骨粗鬆症にもなります。

◆ 良い水を飲み続けましょう
 カルシウムやマグネシウムがバランス良く豊富に含まれている水を飲み続けていると、体内のカルシウム量やマグネシウム量を常に適量に保つことができます。つまり、PTHの分泌も抑制され、溶け出した過剰なカルシウムが血管壁に付着することもなくなるので、動脈硬化を阻止することができます。血液は弱アルカリ性の状態となり、常に細胞は活性化され、十分な睡眠・休養がとれた状態になります。一方、カルシウムやマグネシウムが減少してしまうと、血液は酸性状態になり、骨や歯からカルシウムが溶け出し、過労が続いた時のように細胞は活性化を失い老化します。
 若者も含め、特に高齢者はカルシウムやマグネシウムなどの微量ミネラル成分を摂る努力を続け、心筋梗塞や脳梗塞・骨粗鬆症などの生活習慣病にならないよう、また、今年の夏は特に熱中症の予防のためにも、毎日十分に良い水を飲み続けましょう。

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