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VOL.94『睡眠時無呼吸症候群とは』 [眠り]

◆睡眠時無呼吸症候群(SAS)
 健康には、バランスの良い食事・適度な運動・適正な睡眠の3つがそろっていなければいけません。特に、しっかりと睡眠をとることは健康の源です。前の晩眠れず、疲れがとれない時には翌日の活動にも支障が生じます。その日の疲労をとり、脳神経細胞の傷を修復するのも睡眠です。
 大イビキをかき、肥満体の人は睡眠時無呼吸症候群(SAS)である可能性が高いので注意が必要です。SASという睡眠障害は、寝つきは良く、朝早く目ざめますが、その睡眠の質は悪く、眠りが浅いので、翌日の昼間には強い眠気に襲われます。
 SASは、眠っている間に喉の奥の気道が塞がり狭くなるので、呼吸が小さくなる、あるいは、気道が完全に塞がって一時的に無呼吸となります。そのままでは死んでしまうので脳から『起きろ』という指令が出ます。すると、呼吸が停止していた間に喉にたまった二酸化炭素がイビキとともに口から一気に吐き出されます。呼吸停止が10秒以上続き、それが1時間に5回以上ある人はSASと診断されます。1時間に10~20回の人は治療が必要となります。

◆夜眠れないと、いろいろな支障が現れる
 1時間に10回以上も呼吸が停止すれば、当然熟睡できないし、脳も休む暇がありません。熟睡できないので朝の起床時には、頭痛や疲労感が強く出ます。そのような日々が続くと昼間に眠気をきたすという悪循環となります。現在患者数は200万人ぐらいで、その睡眠障害が仕事上でも深刻な問題となります。2003年に起きた運転士の居眠りによる新幹線緊急停止の事故の原因がSASだったことは社会に衝撃を与えました。SASの症状を持つ人は、昼間寝ないように努力しますが、いつの間にか眠ってしまうのです。
 昼間眠気に襲われると、コーヒーを飲んだり、タバコを吸ったりして眠気の誘惑から逃れようとします。また、常に何かを食べることで眠気を防ごうとします。脳は何かを食べている間は活動しているので眠ることはありません。眠らないために間食や夜食を摂ることが、さらに太る原因となり、悪循環となって肥満度が高まってしまいます。そして食べ過ぎたり、食べることをやめると直ちに眠くなります。この状態が10年以上も続くと、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こし、死へのリスクが高まります。
 SASは昼間の眠気と夜のイビキ以外には特に自覚症状がないので、本人は重大な病気との自覚がありません。そのため知らず知らずのうちに糖尿病や高脂血症・前立腺ガン・大腸ガンなどの発症につながることがあります。
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◆規則正しく、健康的に
 SASは肥満の関与が強いので、まずは生活習慣を改善しましょう。朝起きる時刻や寝る時刻を一定にする、一日の体内時計をカラダに覚えさせる、体重を減らす、塩分摂取量を減らす、酒・タバコをやめる、コーヒー(カフェイン)を控える、ミネラル成分が豊富な水を十分に飲む、有酸素運動を習慣づけるなど、規則正しい健康的な生活を心がけましょう。睡眠をサポートするサプリメントを飲むのもいいでしょう。
 やっと涼しくなり、寝苦しさから開放された秋の夜長、質の良い眠りで脳とカラダに活力を与えましょう。

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