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VOL.145『薄味に慣れて健康になろう!』 [生活]

◆ストレスと自律神経
 ストレス時代の今日、ストレスを受けずに生活することはできません。ストレスとは、自分が好むと好まざるとにかかわらず、外部から受ける刺激によってカラダに起こる反応です。ある程度のストレスは、心に適度な刺激となり決して悪いことではありません。しかし、過度のストレスは自律神経(交感神経・副交感神経)に影響を与え、胃腸障害や唾液分泌の減少を引き起こします。

◆濃い味はカラダに良くありません
 カラダはストレスによる刺激を受けると、交感神経が優位に働いてアドレナリンが過剰に分泌され、攻撃的になるため唾液の分泌が抑制されます。その結果、食物の味を正確に感じ取ることができず、ついつい濃い味の食物を摂取してしまいます。特に、脳が好む甘味(糖分)や塩分を過剰に摂取することになります。
 糖分を常に摂り過ぎている人は、血糖値が急激に上昇し、逆に空腹になるとすぐに低血糖状態となって、めまいやふらつき、貧血などの症状が出ます。すると、生命維持のためアドレナリンが過剰に分泌されるので、興奮性が増して感情を抑えられなくなります。つまり、キレやすくなるのです。甘い物を継続して摂取していると糖尿病になりやすくなりますし、味覚が鈍くなります。また、濃い味付けの食品ばかり食べていると、塩分も過剰摂取となり血圧が上昇して高血圧症や動脈硬化となります。その結果、狭心症や心筋梗塞・脳梗塞を起こしやすくなります。
 甘い物は別腹と言うように甘味は食欲を高めます。甘味は、食欲を増進させる血中成分の内因性カンナビノイドという物質によってさらに感じやすくなります。これが脳に満足感を与え肥満の原因となります。また、塩味を強く感じると、その味を中和したいと感じます。そこに甘さの強い物が入ってくれば、うまく中和されるので食欲がさらに増します。塩味が強いおかずの時ご飯が進むのはこのためで、饅頭なども塩味を加えるとさらにおいしく感じます。結果として糖分も塩分も取り過ぎてしまうのです。
 甘味と脂肪の味が好きな人、塩分の濃い味と脂肪(油)が好きな人、例えばラーメンやカレーなどをよく食べる人は、今は痩せていても次第に肥満になる確率が高いでしょう。また味覚が鈍くなっている人、味を感じる能力が低い人、微妙な味の違いを区別できない人も結果的に肥満になりやすくなります。

◆薄味で健康に
 ヒトは、異なる種類の味刺激が入ってくると、食欲が増すようになっています。逆に、同じ種類の味刺激が続けば少量でも満腹となります。つまり、味の組み合わせを工夫し、同じ系統の味付けをすれば食欲を抑制することができるのです。
 ストレスや疲労がたまると、薄味を感じる味覚は働かなくなり、自然と濃い味が好きになってしまいます。味覚には毎日の食生活が影響します。子供の頃に食べていたものがその人の好みとなります。つまり、母親の好みが子供の好みに大きく影響を与えるのです。生活習慣病になるかどうかは、すでに子供の頃の食生活によって決まってしまうのです。高齢になってからでは遅いかもしれませんが健康を維持するために、薄い味付けの食生活を心がけ、美味しいと感じられるようにしましょう。食欲の秋、旬の美味しい食べ物を体に良い味付けで大いに味わいましょう。

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