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VOL.168『この夏の熱中症対策』 [健康]

◆熱中症とは
 関東では7月10日頃まで雨が続きましたが、翌日からは晴れて急激に気温が上昇し、38℃を超えた地域もありました。このような梅雨明け前後に急増するのが熱中症です。炎天下の屋外で活動している人はもちろん、室内にいる人でも発症する場合があります。
 熱中症は、気温が高い状況下で体が適応できずに体内の水分や塩分などのミネラルバランスが乱れて、体内の調整機能が正常に働かなくなり、体内に熱がこもってしまう病気です。多くは救急搬送され、昨年2014年には6〜9月の4ヶ月間で5万9000人以上と過去最高となりました。高齢者では重症化すると死に至ることもあります。

◆高齢者は特に注意しましょう
 全国の医療機関によればこの時期、熱中症の患者数は40万人以上にもなるそうです。そのうちの50%以上を60歳以上の高齢者が占めています。70歳以上になると入院率が70歳未満の約3倍となり、重症化しやすく死亡率は4倍となります。高齢者の場合、加齢とともに暑さに対する感じ方が鈍くなるため、水分補給が遅れ脱水状態になりやすく、体力や免疫力も低下するせいで熱中症にかかりやすいのです。また、節約の意識が高いため、室内が暑く湿度も高いにもかかわらず、エアコンの使用を控える人が多いのも原因の一つです。高齢者は体で温度変化を感じ取りにくいので、室温が28℃を超えた場合にはエアコンを使う方が良いでしょう。
 日常生活の中で高齢者が熱中症を発症しても、周囲の家族が気付いた時にはすでに症状が進行しているケースが多いので、暑い日が続いた時にお年寄りの元気がなくなったり、食欲がなくなった場合には軽い熱中症の疑いがあるので、すぐに医療機関を受診しましょう。
 家族や周囲の人に熱中症が疑われる症状が出たらどうしたら良いでしょうか?めまいや吐き気などの症状に気付いたら、まず意識の有無を確認します。意識がなければすぐに救急車を呼びましょう。基本的に意識があってもなくても、まず涼しい場所へ避難させ、服を緩めて体を冷やしましょう。安静にして十分に休息させましょう。水分を自分で摂れなかったり水分を摂っても回復しない場合には直ちに病院に行きましょう。体を冷やす場合には太い血管がある首や脇の下、太ももの付け根などを氷の入った袋や冷やしたタオル・冷えたペットボトルなどで冷やすのが効果的です。

◆熱中症対策
 熱中症の予防には水分補給と塩分やミネラル分のこまめな摂取が欠かせません。夏は汗とともに大量の水分や塩分、ミネラル成分が排出されてしまうので、脱水症になりやすくなります。ですからナトリウム(塩分)を含むスポーツドリンクや経口補水液・味噌汁・塩飴などを摂取するのは効果的です。道路工事や建設作業員の方は以前から熱中症対策として、常に水分補給を心がけ、塩飴などもこまめに取り、日陰での休息を実践していました。
 さらに、規則正しい食事や十分な睡眠時間の確保は、体力をつけるので熱中症予防となります。熱中症対策としては、こまめな水分補給・ミネラル成分の摂取・エアコンを使用して休息を十分に取ることが重要です。

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