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VOL .34 『ポストハーベストとは』 [野菜]

◆収穫後に散布する農薬
 ポストハーベストの「ポスト」とは、後(あと)、「ハーベスト」は収穫を意味しています。ここでいうポストハーベストとは、収穫後の農産物に散布する殺虫剤や殺菌剤・防カビ剤・防腐剤などの農薬のことです。このポストハーベストは、日本では禁止されていますが、輸入品には使用されている場合が考えられます。
 それならば、国産のものだけを食べていれば良いと考えられますが、平成20年度の日本の食料自給率は、カロリーベースで41%と5割以上の食物を輸入に頼っています。例えば、小麦粉などは86%が海外から輸入されています。つまり、日常的に食べているパンや麺類のほとんどは輸入小麦粉から作られているということです。小麦粉はアメリカやカナダ・オーストラリアから主に輸入していますが、このうちのアメリカはポストハーベストを禁止していません。さらにアメリカでは、小麦を保存する倉庫内でも有機リン系の殺虫剤が使用されていることもあるそうです。特に、学校給食用やスナック菓子類などには安価な小麦粉が使用されており、残留農薬が検出されることもあります。

◆アレルギーの原因に
 子供は大人よりカラダが小さいうえに、新陳代謝や細胞活性が活発なので、大人よりも残留農薬や食品添加物などの影響を受けやすいのです。そのため、アレルギー症状(花粉症やぜんそく・アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎など)を発症する子供が増加しています。これはもちろん大人にも影響しており、ある日突然、めまいや頭痛・吐き気に襲われることもあります。原因が思い当たらないため、更年期障害や自律神経失調症などと診断されてしまいますが、体調はいっこうに良くならず、日に日にひどくなっていったりします。このような人が年々増加しているのです。このような症状は女性に多く見られ、幅広い年齢層で発症しています。
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◆摂り込まない工夫を
 日本国内で生産される農作物に対する残留農薬の基準は大変厳しいものですが、全て取り除けるわけではありません。そのため、各家庭において農薬や化学肥料を摂り込まないように工夫することが重要となります。
 ほとんどの農薬は作物の外側から散布されるので、根菜や果物は皮をできるだけ厚くむくようにしましょう。特に、皮の表面に毛が生えていたり、凹凸があるものには農薬が付着し、吸着しやすいので気をつけましょう。また、農薬は水溶性のものが多いので、表面を流水でよく洗うとか、水中に長くさらしてから洗い流すといいで
しょう。この場合、野菜や果物の栄養素やうま味もある程度流出してしまいますが、これは仕方がありません。葉物などは茹でこぼすことで、内部に含まれている残留農薬を取り除くことができます。短時間であれば栄養素の消失も少なくて済みます。生の野菜を電子レンジで調理することは、残留農薬がそのまま野菜に閉じ込められるのでお勧めできません。


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