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VOL.183『男性の更年期障害ではありませんか?』 [体]

◆男性にも更年期障害がある
 近年、女性特有の症状と思われていた更年期障害が男性にも発症することが知られてきており、250万人以上に症状が見られるといいます。
 食生活の変化に起因するのか、男性ホルモンの減少による女性化が目立ち、やる気の低下や不眠症、急激な性欲の減退などの症状が現れます。40〜50歳代になると急激に、体を動かすことが億劫になったり、だるいなど、体の不調を感じ始めます。運動する時間が減るため、少しの運動でもすぐに息切れし、関節や筋肉が痛くなり、すぐに汗をかきます。疲れがとれず、筋力が低下するなど中高年特有の症状が現れ、お腹周りの肥満もあるので生活習慣病と思い専門外来を受診すると、血液検査で男性ホルモン(テストステロン)の値が基準値を下回り、加齢による性腺機能低下症候群(LOH)と診断されます。これが男性の更年期障害です。

◆原因と治療法
 男性の更年期障害の原因は主に日常のストレスで、加齢による男性ホルモンの減少によります。男性ホルモンは20歳代をピークに徐々に減少し、60歳を過ぎると20%、80歳以上では50%以上減少します。更年期障害の程度には個人差があり、発症する時期も30歳代後半から80歳以上と幅があります。
 更年期障害の主な症状は不安・イライラ・不眠・筋力低下・体のほてりなどで、放置するとテストステロンが低下するのはもとより、動脈硬化が急速に進行し、脂質代謝の悪化を促進するため内臓脂肪の蓄積増加による肥満や高血圧、2型糖尿病のリスクが高まります。食欲低下や不眠、倦怠感などの症状が出るため、うつ病などの精神疾患と混同されがちです。また、テストステロンの減少は、性欲の減退(ED)や頻尿を引き起こし、自信喪失や自殺にもつながります。性格的に神経質・真面目・几帳面・責任感の強い人は更年期障害を発症しやすいので注意しましょう。
 治療法はテストステロンの注射で、2〜4週間ごとの通院が必要となります。テストステロン注射は保険が適用されますが、自費診療となる場合もあります。治療の継続が困難な場合には保険適用外で男性ホルモン成分を含む塗薬の処方もあります。
 男性の更年期障害を克服するには、運動やスポーツをして体を動かすこと、勝ち負けを競うこと、若い女性と話をするなど性的にも興奮することです。そうすることで脳の視床下部が反応して男性ホルモンが分泌されます。もう若くないからと体を動かさずにいると、男性ホルモンの分泌量が少ないまま固定化されてしまうので、更年期障害はさらに悪化します。逆にスポーツなどで日常的に運動する習慣のある人は、男性ホルモン分泌が高い値を維持できていることが多いようです。特に運動をしなくても毎日の生活の中で5000〜10000歩のウォーキングを心がけるだけでも症状の改善や予防になります。

◆ミネラル成分を摂取しよう
 テストステロンが低下する原因としてミネラル成分である亜鉛やケイ素、マグネシウムの慢性的な不足が考えられます。ミネラル成分の不足は、性欲の衰え・前立腺の肥大・前立腺ガン・精子の減少・生殖能力の低下・勃起不全などの症状を引き起こします。
 男性の更年期障害に限らず、日頃から30分ほどの散歩を習慣にし、食物繊維を多く含むものや発酵食品、ミネラル成分を毎日十分に摂ることは大切です。ミネラル成分は吸収性が悪いので、意識してたくさん摂るように心がけましょう。生活習慣を改善し、更年期障害に負けない体を作りましょう。

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