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VOL.288『ウォーターローディング法で免疫力アップ』 [水]

◆こまめにチビリチビリ
 新型コロナウイルス感染症の影響で、野球やサッカーなどのプロスポーツを会場で観戦することができなくなっています。以前、プロのスポーツ選手が試合中にマイボトルに入れた水を飲むのを見る機会がありました。彼らは常に自分の身体に必要と思われる水を選んで飲んでいます。特に中心となるのが弱アルカリ性の水です。彼らにとって水分補給は極めて大事なのでその飲み方を見てみると、喉の渇きを感じる前にチビリチビリとこまめに飲んでいました。スポーツ選手はこの飲み方で1日に1.5~2リットルの水を飲むといいます。こうした水の飲み方をウォーターローディング法と呼びます。もともとは、プロスポーツ選手が持久力を高め、成績の向上を目標として開発された方法です。試合前の一定期間、毎日1.5リットル以上の水を飲み、体内を水で満たしておきます。すると、試合中に水分を失っても運動能力の低下が防げます。

◆ミネラル成分が溶けている水を
 水をこまめに飲んでいると血管内壁の内皮細胞の柔軟性が高まり、血液の流れが良くなります。その結果、体内の新陳代謝が活性化します。この水の飲み方は体質改善にも有効で、免疫力強化にも役立ちます。その際の水は体液に近い弱アルカリ性であること、弱アルカリ性の水は酸化還元力が高いので、活性酸素によって酸化された細胞を元の状態に戻す力が強くなります。天然水であれば、pH7.5以上の水が良いでしょう。
 体内は通常、体表面の皮膚や胃の中などを除いて弱アルカリ性に保たれています。しかし、疲れてくると酸性に傾くので、弱アルカリ性の水は体内のpHを調整してくれ、老廃物を排泄し、内臓を活性化する作用があります。近年、炭酸水が疲労回復や血流促進の働きがあるとして人気となっていますが、炭酸水は酸性水なので、飲む時はチビリチビリではいけません。食事の前にコップ1杯の炭酸水を一気に飲むと満腹感が得られて、ダイエットにつながります。それ以外の飲み方はお勧めしません。
 体質改善に最も大事なミネラル成分は、カルシウム・マグネシウム・ケイ素です。これらは免疫細胞を正しく働かせ、腸のぜん動運動を活発にして便通を良くします。また、皮膚や粘膜の炎症を抑える作用があるので、ウイルス感染症を防ぐのにも適しています。そのためにはこれらのミネラル成分がイオン化して含まれている弱アルカリ性の水をチビリチビリ、絶えず飲むことです。これは手をアルコールで消毒するくらいに必要なことなのです。イオン化された粒子は細かく、体内での吸収性に優れています。カルシウムの吸収性を高めるにはマグネシウムの補助が必要です。マグネシウムは腸内細菌を活性化するとともに糞便の塊を大きくする働きがあり、便秘解消作用があります。水に溶けているカルシウムやマグネシウムはイオン化しているといい、これらの量は硬度という数値で表します。体質を改善するには硬度が高い水が良いといいます。

◆寝る前にはコップ1杯の水
 就寝前には弱アルカリ性の常温の水をコップ1杯飲むようにしましょう。夜中にトイレに起きた時にも1杯飲むと良いでしょう。水を飲むとトイレに行きたくなり眠れないと言って水分補給を控える人がいますが、就寝中は体内の水分が失われて血液がドロドロになるので高血圧の方では起床後、動脈硬化で脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険性が増します。
 逆に、就寝前の食事は胃腸に負担がかかるので避けましょう。日頃からマイボトルを持ち歩き、水をチビリチビリと飲み、ウイルスを胃へと流し込みましょう。食べ物と一緒にウイルスが気管に入ると誤嚥性肺炎が起こります。高齢者は免疫力が低下し、吐き出す力も弱くなっていますので感染すると重症化しやすくなります。日頃から密閉空間には行かない、大声を出して人と話をしない、宴会や食事会にも行くのもやめましょう。子供や若者は感染しても症状を示さないので、高齢者は子供などと接触する機会を作らないようにしましょう。よく手を洗い、プロスポーツ選手のようにマイボトルからのウォーターローディング法で水を飲む習慣を身につけましょう。

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